製品化されたのはたぶんこれだけのインサイドフォース測定器です。

カートリッジと同じ形状で、カンチレバーも針もついています。そしてアームに取り付けて使用します。
カンチレバーは自由に動くのですが（ゆえにレコードは傷つけません）、可聴信号はスルーして大きくカンチレバーがどちらに引っ張られるかを検知して前面にあるメーターを振らせます。それでインサイドフォースがどのくらいかかっているか、インサイドフォースキャンセラーがどのくらい正しく機能しているかが分かります。

この製品のことは知っていたのですが、ちょっと眉唾かなと思っていたところ、非常に精度よく動作するようでした。
たとえば、インサイドフォース量はレコード内周部にいくに従って小さくなっていき、トーンアームではそれも補正するようになっているものが多いです。
が、私が使っているSMEのアームではその補正が十分ではなく、外周部でインサイドフォース量を0にすると、最内周で補正が過剰になるようでした。（外周部へ押し戻される。写真6枚目参照）
こうしたことを実際に確かめながらインサイドフォース量の設定ができます。ちなみに取説にはそうしたことにも触れられています。

私はNOS品で入手し、元箱、取説、シェル、調整用のウェイトが全て揃っています。